テレヴィジョン/アドヴェンチャー
後にオリジナル・メンバーで再結成されることになる彼らだが、78年のこのセカンド・アルバムが、真のテレヴィジョンとしてのラスト・アルバムといっていいだろう。
ここでのぼくのお気に入りは、彼らとしてはおそらく最もポップで流れるようなメロディーを持つ「DAYS」、かきむしるような弦の響きがニール・ヤングをはるかに超えて切ない「THE
FIRE」、そして、とっつきの悪い曲調と病的なヴォーカルながらはっとするほど美しいギター・ソロで迫る「THE DREAM'S DREAM」。
特に「THE DREAM'S DREAM」の3分30秒からの1分ほどは、一時期ぼくにとって至福の時間だった。それに合わせてギターを弾いているときなどは、はっきり「恍惚の」といってもいいほどだった。
ひとりのそんな時間を過しながら、同じテレヴィジョン好きな仲間とともにぼくらは言い合ったものだった。「こんなん好きなヤツ、病気やぞ」。
テレヴィジョンとはそういうバンドだったのだ。
2004.10 |