ANTONELLA RUGGIERO/registrazioni moderne

イタリアを代表するバンド、マティア・バザールのヴォーカリストとして君臨したアントネッラ・ルッジェーロ、97年のソロ第2作め。曲ごとにちがった若手バンドをバックに配し、マティア・バザール時代の代表曲をセルフ・カバー。

その前年にマティア20周年を記念するベスト・アルバムが出ていることなど考え合わせても、かなり戦略的な作品。

ただ、どんな形であれカバーがオリジナルを超えることは希であることは歴史が語る通り。同一人物がより成熟した歌声を聞かせたところで至難の業であることに変わりはないことを、この作品は奇しくも証明してしまったともいえる。

とはいっても、ファンはやっぱり聴いてみたいもので。

2002.01