GOLDEN BOUGH/Winter's Dance
ギターのポール・エスピノザとハープ、リコーダーのマーギー・バトラーの夫妻を中心としたゴールデン・バウは、アメリカ在住ながらケルト・ミュージックに深く傾倒したバンドで、「Christmas
and Winter Songs」というサブ・タイトルがついた本作は、85年にリリースされた3作め。この時期のメンバーは他に、マンドーラ担当のノルウェー人リーフ・ソーベイに、フィドルのフローリー・ブラウン。
スコットランドのトラディショナル・ナンバーがここでは多く取り上げられている。どこか懐かしい響きを持ったそれらは、小雪のようにどれもはかなく美しいが、特筆すべきは9曲めのメドレー「CHRISTMAS
COMES BUT ONCE A YEAR / LOAD MAYO」。ハープを伴ってリコーダーが主題を奏で始めるとぼくの胸はにわかに高鳴り、バウロンが鳴りフィドルが登場する頃になるとうきうきしながら思うのだ。ああ、これはたとえテンポは遅くとも、ダンス・ミュージック以外のなにものでもありはしないと。
2003.12 |