喜納昌吉&チャンプルーズ/BLOOD LINE

プロデューサーにライ・クーダーを迎え80年にリリースされたセカンド・アルバム。20年を経てもまったく色褪せず、むしろ時代を牽引するかのような音を聴かせるあたり、歴史的名盤であることを主張しているかのようだ。

オープニングを飾る「じんじん」の三線を初めて聴いたとき、なぜだか涙がぽろぽろ出たものだった。さすがに今は泣きはしないが、それでも胸が熱く高鳴るのを禁じ得ない。そこにぼくの音楽的嗜好の秘密がきっとあるのだ。おそらくインドシナ半島を経て南から来た民の末裔なのだ、ぼくは。

そう考えると、『BLOOD LINE』というアルバム・タイトルはひどく示唆的ではある。勝手な思いこみであるときみはいうか。

2002.03