潘越雲/情字這條路

異国の民には理解しづらいことだが、台湾においてはポップスは國語、演歌は台湾語で歌われてしかるべきであるというお約束が長らく存在していたらしい。

そんな状況に一石を投じたのが88年のこの作品だといわれている。つまり、台湾語によるポップス作品。

演歌的なものは十分引きずられているが、従来のそれにはないモダンさもまた明らかに感じられる。台湾においてそれは画期的なことだったのだろう。

そんな瑞々しさをたたえたタイトル曲は、国境を越えカバーされていたりする。比類なき旋律の美しさゆえであろう。

2002.01